【会場開催】熱を制するモータ設計・解析・評価
      ~ 銅損・鉄損・機械損の損失メカニズムとCAE活用による実践的対策 ~

「なぜ熱くなるのか」がわかればモータ性能・信頼性・静音性は設計段階で制御できる。

概要

高出力・小型軽量・高効率化が求められる現代のモータ設計において、「熱」は性能・信頼性・寿命を左右する最重要課題です。 期待通りの性能が出ない、永久磁石が減磁する、絶縁が劣化する――こうした多くのトラブルは、発熱のコントロール不足に起因しています。
本講座では、モータ内部で「なぜ」「どこで」「どれだけ」熱が発生するのかを、物理的原理に基づいて体系的に解説します。 特に、発熱の三大要因である銅損・鉄損・機械損のメカニズムに焦点を当て、設計・解析・評価に直結する実践的な知識をご提供します。 さらに、熱-電磁-騒音を連携させたCAE活用事例や製品開発現場での対策技術も紹介し、理論と実務をつなぐ、熱設計の“本質”に迫ります。

開催日程 開催日:2026年02月20日(金) 時間:10:00 ~ 17:00
場所 ニュートンワークス株式会社 セミナールーム
費用 44,000円(税込)
定員 10名(最少催行人数3名)
対象 ・モータの設計・開発・評価に携わる技術者
・熱設計・冷却設計を担当されている方
・熱流体解析(CAE)を行う方、または解析結果の妥当性を評価したい方
・モータの発熱原理を基礎から体系的に学び直したい方
内容  1.モータの原理と特性
  ・モータの基本構造と動作原理
  ・トルク・出力とモータ体格の関係
  ・高速化・小型軽量・高効率化の設計条件

 2.モータの発熱メカニズム
  (1) 発熱とは何か?
    ・エネルギー変換と損失の関係
    ・発熱が効率・トルク・寿命に与える影響
  (2) 銅損(ジュールロス)
    ・I2Rによるジュール熱の基礎
    ・巻線抵抗と電流の関係
    ・表皮効果・近接効果による損失増加
  (3) 鉄損(コアロス)
    ・ヒステリシス損:磁化履歴による損失
    ・渦電流損:磁束変化による鉄心内のジュール熱
    ・材料特性・周波数・磁束密度の影響
  (4) 機械損(メカロス)
    ・軸受の摩擦損失
    ・回転子と空気の摩擦による風損

 3.モータ冷却設計と熱抵抗低減のポイント
  ・通風・冷却方式の種類と特徴
  ・熱抵抗の計算事例と設計指針
  ・ステータ鉄心・フレーム間の熱伝導と温度の関係
  ・流れの可視化による冷却性能の最適化

 4.熱-電磁-騒音シミュレーションを活用したモータ製品開発への対策事例
  ・熱・流体・磁場を連携させた設計アプローチ
  ・コイル温度制御による共振点での騒音低減事例
  ・電磁振動を打ち消すフレーム構造の工夫

 5.質疑応答

講師紹介:Nodaモータテック事務所 モータ工学博士 野田伸一様
-略歴-
1982年芝浦工業大学を卒業、株式会社東芝にてモータ(産業、鉄道、エレベータ、自動車、家電・空調など)の研究開発に従事
2000年三重大学にて「モータの振動騒音」で工学博士を取得
2013年日本電産株式会社モータ基礎研究所にてブラシレスDCモータの研究や開発に従事
専門書5冊。モータ査読論文25件、発表論文55件、特許32件、表彰歴(オーム技術賞など6件)
芝浦工業大学の非常勤講師、日本機械学会会員、電気学会会員、モータ技術シンポジウム委員

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※内容は予告なく変更する場合がございますのでご了承ください。
※本講座は日本の製造業のお客様に向けて発信しております。
 弊社と同業者もしくは製品設計・開発に関わりのないお客様の受講はお断りする場合がありますのでご了承下さい。