【会場開催】モータ振動・騒音スペシャリスト育成講座(3日間)

概要

モータは、洗濯機、エアコンなど家電製品、産業用、工作機械や医療機器、最近では電気自動車(EV)が注目され、幅広い分野で使用されています。 モータは小型、軽量、高速、高効率などの幾多の技術改良がなされてきました。しかし、騒音・振動に課題が残ります。
本講座では、極めて高い専門性を有するスペシャリストの育成を目指し、課題を抜本的に解決する難易度の高い案件を完遂できるようトレーニングします。 実際の現場におけるモータシステム振動・騒音で遭遇する困りごとの事像を分かりやすく解説し、「実現場でのトラブル解決法、モータ特有CAEの境界条件、 ケーススタディによる問題解決力」で知識を高めることができます。
モータ振動・騒音の第一人者でありモータ工学博士の野田伸一様を講師にお迎えし、モータ設計開発の実務に携わった48年間の経験とノウハウを織り込んだ解説と事例をご紹介します。

開催日程 開催日:2025年08月26日(火)~ 08月28日(木) 時間:10:00 ~ 17:00
場所 ニュートンワークス株式会社 セミナールーム
費用 132,000円(税込)
定員 10名(最少催行人数3名)
対象 ・モータシステム設計、開発、研究、品質、検査管理、システムエンジニア、モータユーザーの
 実務経験者
・モータ振動騒音の評価に取り組まれるモータシステム(インバータ、減速機)技術に関わって
 いる技術者
・一般的な機械工学、電気工学の知識を持っている方
内容 《1日目》
 1.モータの振動騒音の応用計測と評価
  ・振動、単位、周波数、位相、固有振動数、強制振動、共振
  ・振動センサ、振動計測、周波数分析(FFT)
  ・モーダル解析結果とその対策への読み方のポイント
 2.トラブル解決方法およびその決着点
  ・FTA分析、故障モード影響解析、トラブルシューティング法
  ・なぜなぜ分析、特性要因、落としどころGoalの決め方
 3.コギングトルク&トルクリップル対策(20事例)
  ・構造設計編:極とスロットのコンビネーション、ステータ形状、ロータ形状、磁石配置
  ・製造編:製造誤差、集中巻、ステータ巻線、磁石と鉄心材料のばらつきなど
  ・制御編:モータ制御による低減、デッドタイムの影響、スイッチング周波数など
 4.実際に発生したトラブル事例と解決法
  ・電磁音(2f、偏心)、ファン騒音、軸受音(クリープ、きしり音)など 事例5件
 5.Q&A事例集
  ・電磁音の2fとはどういう意味でしょうか? その他5件

《2日目》
 モータ特有のCAEシミュレーションの境界条件設定法
 1.ステータ振動CAEシミュレーション
  ・電磁鋼板の積層剛性、スロット内巻線、巻線のモデル化
  ・フレームとステータ鉄心の結合のモデル化
 2.ロータ振動CAEシミュレーション
  ・ロータ鉄心の剛性、軸受のバネ定数、危険速度
  ・ロータダイナミクス事例(ジャイロモーメントが発生するロータ)
 3.モータ構造部品の境界条件CAEシミュレーション
  ・軸受はめあい、ボルト結合部支持条件
  ・相手機械への据付け
 4.電磁力周波数応答の解析と実験検証
  ・回転数によるロータの固有値の変化、温度上昇による振動応答に変化
  ・モータ構造表面からの音響放射率を考慮した騒音の計算
 5.Q&A事例集
  ・極数とスロット数および騒音発生周波数との関係はどうなりますか?
  ・ヒステリシス減衰、摩擦減衰とはどういう現象でしょうか?
  ・モータの場合、振動減衰係数はどの値を用いますか? その他7件

《3日目》
 1.CAE適用によるモータ開発期間のスピードアップ2倍 解析事例の紹介
  ・電磁:逆位相の加振力の高調波成分
  ・振動:主成分の固有モードを特定し、振動減衰率
  ・騒音:各振動モードに対して音響放射効率を用いて予測計算
 2.トラブル事例の解説
  ・ロータアンバランスによる軸受クリープ現象
  ・固定子形状による電磁加振力低減
  ・電磁音-製造時の偏心による騒音の影響
 3.CAEシミュレーションの実演
  ・モータにおける1D設計プロセスとシステム解析技術
  ・モータ構造の特徴を考慮した3D振動解析技術
 4.ケーススタディ:永久磁石モータ 騒音発生の要因と対策
  ・実機モータによる具体的な騒音問題解決をグループ検討
  ・解決のポイント、落とし所(Goal)の決め方
  ・最適な解決方法を思考議論する
 5.モータ振動騒音の困りごとのコンサルティング
  ・約30分間の全体質疑応答

講師紹介:Nodaモータテック事務所 モータ工学博士 野田伸一様
-略歴-
1982年芝浦工業大学を卒業、株式会社東芝にてモータ(産業、鉄道、エレベータ、自動車、家電・空調など)の研究開発に従事
2000年三重大学にて「モータの振動騒音」で工学博士を取得
2013年日本電産株式会社モータ基礎研究所にてブラシレスDCモータの研究や開発に従事
専門書5冊。モータ査読論文25件、発表論文55件、特許32件、表彰歴(オーム技術賞など6件)
芝浦工業大学の非常勤講師、日本機械学会会員、電気学会会員、モータ技術シンポジウム委員

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※内容は予告なく変更する場合がございますのでご了承ください。
※本講座は日本の製造業のお客様に向けて発信しております。
 弊社と同業者もしくは製品設計・開発に関わりのないお客様の受講はお断りする場合がありますのでご了承下さい。