バイオメカニカルのシミュレーション(ADINA人工心臓 ディテント)

バイオメカニカルの分野でもCAEは幅広く利用されています。この分野は特に厳密な解が求められるため、信頼性が高くマルチフィジックスに対応できるソルバーが必要となります。

この要求に対し、最高水準のパフォーマンスを示すことができるのがADINAです。ADINAの哲学は「信頼性が高く効率的な手段を開発すること」。以下はADINAがこの分野で幅広く利用されている理由のいくつかです。

  • 先進的な材料モデル
  • 大変形と有限ひずみを含む信頼性、有効な要素定式化
  • 堅牢な接触アルゴリズム
  • 速く、堅牢なソルバー
  • CFD、一般的なナビエストークス流体
  • 最先端の流体構造連成機能
  • 包括的なマルチフジックス機能

ADINAの適用事例は、細胞組織の機構、心血管機構、脳脊髄機構、成形外科、眼病、歯科インプラント、人工心臓、脊柱機構、手根幹、移植/人工装着、人工肺、声帯、人工心臓弁、ステント、胆汁の流れなどがあります。

腰椎損傷の進行予測

繰返し負荷を受けることが多い腰椎。解析で進行予測することで背中の怪我防止を助けます。
繰返し負荷をうけることによる椎間板の含水率を測定するために、多孔質体モデルが使われています。

手根管症候群に関する研究

手根管(手首の掌側にある狭い管)もじゃ神経や指を曲げるための腱が集まっています。
この神経に圧力が加わるとしびれや痛みを起こす原因となるため、手根管の機構を解析により解明していくことは、将来的な療法に役に立ちます。

心臓血管機構

粥腫(動脈内にあるコレステロールを大量に含んだ脂質の塊)が石灰化すると動脈硬化や心臓発作につながり危険です。
FSI解析を用いることで、動脈内の石灰の存在がどれだけのストレスを与えるのかを調査することができます。

心臓外科におけるFSI解析

CMRにより心房の形状や流速・流量などのデータを取得し、心臓機能を評価するためのモデルを構築します。
流体のせん断応力やパ心房の応力・ひずみ分布を詳細に知ることで外科手術の検証やパッチの最適化のために有益な情報を得ることができます。