建設機械の油圧コントロールシミュレーション(SimulationX MBS 油圧ショベル)

油圧駆動系のモデルでは、機械・油圧・制御がそれぞれ影響しあうため、それらを考慮しモデルを作成する必要があります。油圧回路または機械設計諸元から性能を算出し、経験的な知見から影響度合いを確認する方法でもシステム性能を評価できますが、このような方法では限界があり且つ知識の継承ができなくなります。

SimulationXでは、油圧回路を描くようにモデル作成することができ、そのモデルの動的な特性を評価することができます。バルブのような機器の詳細モデルの作成も可能なので、詳細度に応じた使い分けが可能です。また作成した油圧回路・制御モデル及びMBSを組合せることで、実際の構造に近いシミュレーションを行うことができます。

油圧回路の作成例

Hydraulics Static Gear の作成事例です。油圧回路の図面を作成するイメージでモデルを作成することができます。作成したモデルは、流体の特性変更や動的な挙動を確認することができます。

Hydraulics Static Gear モデル
赤:入力側ポンプトルク、青:出力側モータトルク

詳細バルブモデルの作成例

SimulationXでは、スプールの駆動によって動作するバルブを提供しています。このバルブを使用することで油圧回路だけでは判断できないバルブの詳細検討を行うことができます。例えば、バルブのサージングや終端に当たった際の挙動、Notch形状による挙動の違いなど、油圧機器の動的な挙動を確認することができます。

油圧回路とMBSを使ったショベルモデル作成例

オペレータによるバルブ操作とその応答、油圧シリンダ内の挙動を同時に確認することができます。

ポンプは、エンジンを接続して回転させることも可能なので、油圧機器の燃費向上の検討にも適用可能です。
計算結果

※ポンプは、エンジンを接続して回転させることも可能なので、油圧機器の燃費向上の検討にも適用可能です。