接触熱抵抗の考慮
概要
二つの固体表面を押し付けた時は、面全体が完全な接触を形成しているわけではありません。実際は表面の凹凸によって、わずかに隙間が生じている箇所が存在します。このため、実際の接触面間では熱の伝わりを妨げる接触熱抵抗が存在します。
ADINAでは接触熱抵抗を考慮した構造解析や流体解析を行うことができます。

コンダクタンス(接触面間の熱伝達率)が依存する要因
・表面仕上げの度合い
・材料
・面を押し付ける圧力
など
機能
コンダクタンスを考慮することができる機能は以下の2つです。
- 構造解析/熱伝導解析
ADINA-TMC の接触定義における、「Heat Transfer Coefficient through Contact」 - 流体解析/熱伝導解析
ADINA-CFD のSpecial Boundary Conditionで設定するThermal Resistance: 「Heat Conductivity」
軸対称円筒モデルでの確認

◆外円筒と内円筒において接触熱抵抗がない場合
各温度は、フーリエの法則と外周温度固定T3=60℃として手計算すると...


◆外円筒と内円筒において接触熱抵抗がある場合
各温度は、外周固定温度T4=60℃、コンダクタンスh=3500[W/m^2K]として...


キーワード
接触熱抵抗、コンダクタンス、熱伝達率、フーリエの法則、ADINA-CFD、ADINA-TMC
関連ページ
サポートWEB ADINA Community および CAE Communityで、以下関連情報を紹介しています。
- ADINA-CFDによる構造熱伝導解析(ADINA Community)
- 接触熱抵抗について(CAE Community)