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CFD with the FCBI Elements
CFDにおけるFCBI要素

ADINAの CFD計算においてThe flow-condition-based interpolation -FCBI-要素は広く使用され ています。 (実際に使用された例については、2006年10/302005年5/26のニュースをご覧下さい) そこで、これら要素の重要な特性を一度まとめるべきであると考えました。

この 要素の定式化を使用したアプローチは、リファレンス[1]で最初に紹介されました。リファレンス[2-4]もご参照下さい。 このアプローチでは、実際的、より効果的な離散化スキームを求めるために、 有限要素法とコントロールボリューム法を用いた定式化の機能を使用しました。 FCBI要素という名前は、要素内の流れに依存する、信頼性の高い要素補間関数に由来するものです。

FCBI要素の主な特徴は、

  • この要素は レイノルズ数の低い、非圧縮流れを安定して解くことができます。 非常に良好な流れと圧力の予測が得られます。
  • 高いレイノルズ数、ペクレ数の流れを安定して解くことができます。
  • ひずんだ要素メッシュを使用したパッチテストもパスしています(パッチテストはリファレンス [5]P263に記述されています。)
  • 局所的な運動量と質量保存の法則を満たします。 (典型的な有限要素法では、この条件を満たしません)
  • 要素の定式化は安定化のための、あるいは他のいかなるファクターも含んでいませ ん。
  • ADINAでは、 FCBI要素で、Darcy流れを含む、完全非圧縮流れ、わずかな圧縮流れ、低速圧縮流れを扱うことができます。 またもちろん全ての流体-構造連成(FSI)問題で、これらの流れを扱えます。(2008年11/152003年4/15のニュースを ご覧下さい)

下の図は、4節点2D要素、8節点3D要素の簡単なテストモデ ルです。

まず、図1、2、3には、Darcy流れのパッチテストの要素 の挙動を示しています。 要素はかなりひずんでいますが、パッチテストをパスしています。




図1. Darcy流れの2Dパッチテスト






図2. Darcy流れの3Dパッチテスト


図3.
 Darcy流れの3Dパッチテスト、2材料
(要素グループ1と2の間は、目視で確認できないほどの薄さの要素の層でつないでいます)


続いて、 広く知られているキャビティ内流れの問題におけるFCBI要素の効果を図4.に示します。 これは、高いレイノルズ数の問題で粗いメッシュが使われていたとしても、安定した計算を得ることができることを示すためだけに行った数値実験です。 実際には、高いレイノルズ数の流れには、当然細かいメッシュと乱流モデルを使用するべきです。




図4. 2次元のキャビティ内流れ問題 12×12メッシュ


多くの 解析で、ADINAのFCBI要素が役立つことは明らかです。 しかしながら、FCBIの手法はかなり一般的になりました。リファレンス[6]の例にも参照されるように、 さらなる効果的な要素開発が望まれます。

キー ワード :
FSBI、flow-condition-based interpolation、CFD、Darcy流れ、くぼ地内のせん断流れ、パッチテスト

References

  1. K.J. Bathe and H. Zhang, "A Flow-Condition-Based Interpolation Finite Element Procedure for Incompressible Fluid Flows", Computers & Structures, 80, 1267-1277, 2002.

  2. K.J. Bathe and J. P. Pontaza, "A Flow-Condition-Based Interpolation Mixed Finite Element Procedure for High Reynolds Number Fluid Flows", Mathematical Models and Methods in Applied Sciences, 12, no. 4, 525-539, 2002.

  3. H. Kohno and K.J. Bathe, "Insight into the Flow-Condition-Based Interpolation Finite Element Approach: Solution of Steady-State Advection-Diffusion Problems", Int. J. for Numerical Methods in Eng., 63, 197-217, 2005.

  4. H. Kohno and K.J. Bathe, A Flow-Condition-Based Interpolation Finite Element Procedure for Triangular Grids, Int. J. Num. Meth. in Fluids, 49, 849-875, 2005.

  5. K.J. Bathe, Finite Element Procedures, Prentice Hall, 1996.

  6. B. Banijamali and K.J. Bathe, "The CIP Method Embedded in Finite Element Discretizations of Incompressible Flows", Int. J. for Numerical Methods in Eng., 71, 66-80, 2007.


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