これまでのニュースでMesh
Glueingの適用事例を紹介してきましたが、
構造解析の問題のみで、熱の効果は含まれていませんでした。
( 2007年 11/30、2007年 11/15、2007年 4/30、2007年 1/15 のニュースを参照してください。)
実用の際には多くの場合、構造解析と熱解析、あるい
は熱と構造の連成解析に
同じ有限要素モデルを使うのが望ましいです。全く異なる要素タイプ(10節点テトラ要素と27節点ブリック要素のように)の
細かいメッシュ、粗いメッシュの領域を結合させたモデルもあるかもしれません。
よってMesh Glueingの機能に熱の自由度を含むように拡張しました。
このオプションはADINA8.5.2のバージョンから、2-Dソリッド、3-Dソリッドの要素で以下の解析に使えます。
- 線形、非線形の静的、動的陰解法
- 線形、非線形の定常と過渡的な熱伝導解析
- 一方向、完全連成の熱-構造の問題(接触条件を含むことができます。)
熱-構造解析においてGlue機能がどのよう
に働くのかを示すために、
9節点2-D平面応力要素の異なるメッシュパターンを使用した単純な2-Dパッチテストを行います。
三面を拘束し、上面に熱伝達条件を与え、底面には温度0を与えます。
下のプロットは、線形の熱分布と、
一定の熱流束(厳密解)です。Glueの境界線をわたって不連続のない結果になっています。
プロットされている値は、平均化されていないことに注意してください。
ミーゼス応力の結果もまたGlueラインを挟んで連続しています。
下に示しているのは、熱流束、温度、遠心荷
重を受けるタービンの羽根です。
Mesh Glueingは羽根とその根元の互いに異なるメッシュをつなぐために使われています。
下の図に示されているように、温度の分布は、Glue境界面においてもなめらかです。
ADINAのGlue機能に、
熱の効果を含めるようになったことで、これまで以上に多くの問題に役立つことでしょう。
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