燃料棒のFSI解析:解析結果 対 実験結果

2013.9.30 FSI of a Fuel Rod: Numerical versus Experimental Results

ADINAは、原子力産業界において、安全試験で広く利用されています このショーケースでは、ADINA FSIを用いた、流体場で負荷後解放された、 棒の動的応答の解析をご紹介します。 目的は、原子炉中の燃料棒の設置における挙動をシュミレートし、棒の減衰現象 を予測する事です。

3Dの流体場内に、断面8mm×20mm、長さ1.5mの金属棒を設置します。 棒は、片側端面を完全拘束し、もう一方の端面はピン拘束します。 図1のように、モデル中心を初期変位で約10mm下方向に変形させます。 変形後、初期変位条件を削除して負荷を解放することで、棒は流体場で振動します。 棒の動的応答が得られます。

図1 3D流体場内の棒の概略図(Not to scale)

棒の中心の変位応答は、異なる流体場(流れ無し、流速 1 [m/s]、流速 3 [m/s])の速度条件から得られます。 図2〜4は、ADINAの解析結果が実験結果と比較して、良く一致していることがわかります。 (図2は流体場の流れ無し、図3は流体場の流速 1 [m/s]、図4は流体場の流速 3 [m/s])

図2 流体場の流れ無しの棒中心の変位
図3 流体場の流速 1 [m/s]の棒中心の変位
図4 流体場の流速 3 [m/s]の棒中心の変位

トップのアニメーションは、ADINAで解析した、棒の応力(上段)と流体場の圧力(下段)の結果です。

ADINA FSIは、燃料棒の周波数応答減衰の的確な予測に利用されます。

ADINAの有効性と的確性により、エンジニアは、原子力を安全かつ重大な設計するため、多くの荷重 条件の影響や、システム障害等を予測することができます。

ADINA FSIについて更なる情報は、「ADINA CFD/ADINA FSI機能」のページよりご覧いただけます。

キーワード

FSI、燃料棒、減衰、振動、原子炉、安全装置