NWC CAE World 2025 開催のご案内
今、製品開発は益々複雑化・高度化し、グローバル競争の激化に加え、足元では人材不足や技術継承の課題に直面している事と思います。そんな中、CAEが開発の中で担う役割はより重要度を増して、期待も高まっています。当社は日本の製造業の皆様と一緒に、これからのCAEの活用法、方向性を考え、開発・設計のヒントになることを目指して、今年も『NWC CAE World 2025』を開催いたします。
今回の基調講演では、公益財団法人応用科学研究所理事長・京都大学 名誉教授 久保愛三先生をお招きしご講演頂きます。歯車と機械工学の分野で広く尊敬を集める専門家であり、EV駆動系の歯車と信頼性についてご講演頂きます。久保先生は、当社の取組み「智の伝承」にご賛同頂き、卓越した視点からの深い洞察は、技術者共通の気付きや刺激を与えて頂けると考えております。
また、各分野の第一線で活躍されている8社のお客様より貴重な活用事例をご講演頂く予定です。皆様のご参加をお待ちしております。
日時 |
2025年7月4日(金)9:20~18:00予定 |
場所 |
オンライン開催 |
費用 |
無料(事前登録制) |
定員 |
1,000名 |
内容 |
09:00-09:20 |
接続開始 |
09:20-09:30 |
開会挨拶 ニュートンワークス株式会社 代表取締役社長 山梨 敏数 |
09:35-11:05 |
【基調講演】 EV駆動系の歯車と信頼性 応用科学研究所 京都大学 名誉教授 久保 愛三 先生
EV駆動系の減速装置の特徴を概説する。ICE駆動の場合に比してEV駆動系では、ピニオンの歯数が少なくなり、歯車の強度に問題が生じる。歯元歯面の応力体積が小さくなるためピニオンの歯元歯面は損傷を起こしやすく、相手歯車歯先エッジに依る攻撃が損傷の引き金になる。その状況と対策について述べる。
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11:10-11:40 |
【事例発表】 滑り軸受を適用した遊星減速機の伝達効率に関する実験と解析 オイレス工業株式会社 上田 智士 様
弊社研究開発部では、CAEを活用して軸受設計段階での性能予測の高精度化を図り、材料開発期間の短縮および効率向上を目指しています。本発表では、遊星減速機のプラネタリー軸受に滑り軸受を適用した場合の伝達効率について、実験およびSimulationXを用いた解析結果を紹介します。
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11:45-12:15 |
【事例発表】 物理モデルによる液封エンジンマウントのメンブラン異音予測 マツダ株式会社 数面 宏昭 様
マツダ株式会社では、同定モデルではなく形状と材料物性から作る事の出来る液封エンジンマウントモデルを開発しています。動ばねや減衰特性の実現性、必要サイズの予測、車両性能の予測に用いています。モデルの実用性、応用性を示すための例として、内部可動部品による異音の発生予測を行った例をご紹介します。
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12:15-13:05 |
昼休み(50分) |
13:05-13:35 |
【事例発表】 三相誘導電動機の電磁振動解析 ~ステータの積層と巻線の影響を考慮したモデル化~ 富士電機株式会社 直島 勇斗 様
モータの低騒音化要求の高まりに応じて、設計段階で振動・騒音を予測する手法を開発している。特にステータの電磁力と固有モードの共振が問題になりやすく、振動特性の正確な再現が重要となる。本事例では、ステータの特性を解析的に求める手法について、三相誘導電動機の実験結果と数値解析結果の比較により妥当性を検証した結果を紹介する。
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13:40-14:10 |
【事例発表】 フローティングコネクタの接点接触を考慮した固有周波数予測 イリソ電子工業株式会社 三田 夏大 様
フローティングコネクタは電子基板間の接続において基板間の位置公差に対応する為に用いられる。近年の自動車の電動化に伴い車載電子機器にも多く用いられ、耐震動性が求められる。本発表ではフローティングコネクタの固有周波数を実験及びAVESを用いた固有値解析により求め、比較及び影響要因の考察を行う。
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14:15-14:45 |
【事例発表】 転がり軸受の非線形特性がシステムへ与える影響検討 ニュートンワークス株式会社 CAE総合開発センター
転がり軸受の非線形特性の考慮は回転機械全体を考える上で重要である。この非線形特性と回転機械システムへの影響を、転がり軸受設計計算ツールのMESYSを用いて確認した。本発表では、転がり軸受への単純・複合荷重条件下における軸受内部の接触状態と軸受剛性の関係や、入力トルク条件による軸受剛性の違いと回転機械システムへの影響ついて紹介する。
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14:45-15:30 |
休憩(45分) |
15:30-16:00 |
【事例発表】 SimulationXを用いたゴルフカー走行時のショックアブソーバー入力荷重の予測 ヤマハ発動機株式会社 三浦 一朗 様
当社はゴルフカーやランドカーなどの4輪低速小型車両の開発を行っている。今回、開発初期段階でショックアブソーバーにおける強度要求を検討するため、SimulationXの1D解析機能を利用してモデル化し、入力荷重予測を行った。実機評価結果との比較検証とともに事例を紹介する。
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16:05-16:35 |
【事例発表】 ブレーキ性能における多目的ロバスト設計手法の適用事例紹介 株式会社SUBARU 井ノ川 誠 様
自動車のブレーキシステムは多数の部品で構成されている。このため、性能のロバスト性を確保するには、複合的なばらつきの影響を含めた各部品の諸元ばらつきの設計が必要である。このような諸元ばらつきを求めるべく、SimulationXのブレーキ性能解析モデルに、ばらつき評価ツールのNewtonSuite-iParetoを組合せた手法を車両開発へ適用した事例を紹介する。
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16:35-16:50 |
休憩(15分) |
16:50-17:20 |
【事例発表】 ボディ領域SimulationX活用の取り組み~パワーウィンドウ挟み込み防止機能 本田技研工業株式会社 勝 泉貴 様
パワーウィンドウの挟み込み防止機能の成立性検討に必要不可欠な「ガラス昇降速度予測」を、SimulationXでモデル化した事例を、以下の点に触れつつ紹介する。 ・量産開発における検証の課題からモデル作成に至るまで ・モデル概要とできること、今後取り組みたいこと
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17:25-17:55 |
【事例発表】 将来宇宙輸送・探査ミッションの実現に向けた複合コンカレントデザイン 研究の取り組み 宇宙航空研究開発機構 山本 姫子 様
未経験かつ困難な将来宇宙輸送・探査ミッションの実現には、早い段階での成立性と技術リスクの見極めが重要であり、バーチャル空間での効率的な評価が必要となる。本講演では、SimulationXを中心とした複合物理・統合モデリング技術による、再使用ロケット・宇宙機の成立性及びリスク評価の取り組みを紹介させて頂く。
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