2007年3/30のニュースでは、局所的に非線
形性をもつモデルの静解析におけるADINAサブストラクチャー機能の効果についてご紹介しました。
今回のニュースでは、ADINA8.4.4(*)
を用いて、サブストラクチャー機能を使った、ビルのフレームモデルの動解析を
行いました。3/30のニュースで使ったモデルと同様に、
非線形が含まれるのはモデルの一部です。
静解析と同じように、大規模なシステムの中で、ビ
ルと基盤の間の摩擦接触による非線形性のみが考慮されます。水平方向の動的荷重が、基盤の底に与えられます。よって静解析と同じくビルのフレームの大部分
はサブストラクチャーを使用してモデル化しています。
上のムービーで、レスポンスを表示しています。左
にモデル全体、右にサブストラクチャーのみが表示されています。(変形は誇張表示されています)
解析の情報は下の表の通りです。サブストラク
チャー機能によって、使用メモリと解析時間は非常に大きく節減されています。解析時間に関してはほぼ一桁落ちることがわかります。
Substructuring |
No.
of equations |
Memory
used |
Memory
usage
reduction factor |
Solution
time (40
steps) |
Solution
time
reduction factor |
No
Yes
|
487,137
487,137
|
2,016 MB
370 MB
|
-
5.5
|
462 min
50 min
|
-
9.2
|
静解析と同じよ
うに、動解析でのADINAのサブストラクチャー機能も、これを使わなかったときと
同じ結果が得られるという点で重要かつユニークです。非線形解析、線形
解析どちらでも同じです。非線形解析での違いは、Newton-Raphson法での収束判定に起因します。
以下のグラフで
は、サブストラクチャーを使ったときと、使わなかったとき、それぞれのビルの頂点における横方向の変位の時刻暦をプロットしています。

ADINAサブ
ストラクチャー機能はシンプルで、フレキシブルかつ効果的なモデリングオプションであることがわかります。局所に非線形性をもつモデルでは、非線形の
動解析の問題
にも使えます。
*ADINAの
最新バージョンでこの機能を使いたい場合には、リクエストしてください。
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