Analysis of a Hydraulic
Turbine
水力タービンの解析
効率的で費用効果も良い再生可能エネルギーの開発には、多くの努力がはらわれています。(文献参照。) 通常、水力では波と流れのエネルギーを利用するよう、うまくタービンを設計する事が重要です。今回のテーマは、電力供給網に接続していない、離れた住居に1.0〜1.2kWの電力を供給する発電機のための新しい水力タービン設計の解析です。この解析は、SIM&TEC社(アルゼンチン)がADINAを用いて行いました。
タービンは、回転トルクや、電力対回転速度の特性を解析し、その結果よりモデル化しました。図は、一般的な傾向を表しているのみで、顧客の守秘義務により数値データを示していません。上の動画は、回転タービンを通過する流れを示しています。
図1はタービンの形状を示しています。図2と3には有限要素メッシュを示しています。


図2.有限要素モデル:固定領域と回転領域のメッシュ

図3.有限要素モデル:タービン

流体モデルでは、羽根に付いた回転メッシュ(図2の赤で示された部分)と、それと分離した固定メッシュ(図2の緑)を、二つのメッシュの間にスライディングメッシュを定義しました。回転タービンは上図動画で示しています。
解析結果からのバンド表示を図4〜6で示します。

図4.羽根の縁に沿う径方向相対速度

図5.接線方向相対速度

図6.乱流強度
結果から乱流の効果を調査するために、自由流れの乱流強度(It)に異なる値を考慮しました。
数値結果は、二つの異なる乱流モデル:標準k-εモデルとSSTモデル(せん断応力輸送)で流れをモデル化して得られました。自由流れの部分にはk-εモデル、壁面に近い部分にはk-ωモデルを組み合わせています。

図7.縦軸:出力電力、横軸:回転速度

図8.縦軸:回転トルク、横軸:回転速度

図9.タービンパワー係数
参照文献
C.
Deilmann & K.J. Bathe, "A holistic method to design an optimized
energy scenario and quantitatively evaluatepromising technologies for
implementation", International Journal of Green Energy, 6:1-21,
2009.
キーワード:
タービン、回転メッシュ、乱れ、k-εモデル、k-ωモデル、SSTモデル、CFD、green power(環境パワー)、ターボ機械、スライディングメッシュ
Courtesy of SIM&TEC S.A.
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