今回のニュースでは、
自動車産業においてADINAにてFSIシミュレーションを行った、別の例を紹介します。
今回シミュレーションを行った部品は、下の図1に示すような液封マウントです。
シミュレーションの目的は、異なる周波数を与えたときの液封マウントの剛性を検証することです。
液封マウントのゴム部品は大変形を起こし、金属のマウントとプレートに接触します。
流体は粘性の非圧縮性で、Arbitrary Lagrangian-Eulerian定式化によって表現されています。
構造と流体間が強連成なので、ADINAのFSI解析では統一されたシステムを持つソルバーが使われます。

図1. 液封マウント
液封マウントは、
まず静的なプリロードを受け、続いて異なる励起周波数における過渡的な動解析を行います。
ページトップのアニメーションは、10Hzと400Hz、それぞれの励起周波数における
ゴムの最大主応力と流体の速度です(同じ速度レンジで示しています)。
広範囲の周波数(1000 Hzまで)における液封マウントの剛性は、図2に示されています。

図2. 液封マウントの剛性
この解析では、
これまでのニュースや Fluid-Structure
Interaction で紹介してきたように、
ADINAで解くことができる広範囲の周波数における流体と構造の連成問題を示しています。
キー
ワード :
流体-構造連成、液封マウント、エンジンマウント、強連成FSI、
Arbitrary Lagrangian-Eulerian定式化、モノリシックFSIソルバー
この問題は、
ドイツDr. Heck Consulting and
Engineering社の協力によるものです。
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