■戻る




◆Explicit-Implicit Integration in Dynamics with ADINA
ADINAの陽解法−陰解法による動解析

ADINA Systemは、 構造、流体、熱の問題、またそれらのマルチフィジックス連成のための一つの計算工学ソフトウェア を提供するために開発が重ねられてきました。 (プリポストプロセッサーとインターフェースとともに、すべての機能を一つのソフトウェア上で使えます。) マルチフィジックスの連成には流体‐構造、熱‐構造、熱‐流体の連成が含まれます。

一貫して、信頼性の高い要素定式化とアルゴリズム が使われています。 静解析、陰解法による動解析、陽解法による動解析、あるいはハーモニック解析などの全ての解析タイプで同じ要素定式化が使われています。 これによって、直接、また信頼性をもって、異なる解析タイプに切り替えることができます。(リスタート、あるいはその他の方法によって)

ここで取り上げるのは、 動解析のシミュレーションの異なる局面において、陰解法、陽解法それぞれの優位性を得るための 解析タイプの切り替えについてです。 他のプログラムでは、一般的に陽解法と陰解法では要素定式化などが異なるために、切り替えの際に問題があるかもしれません。 ADINAシステムでは、シームレスに切り替えられます。 動解析における陰解法と陽解法のスキームの切り替えについての詳細は、下のリファレンスにあげた Finite Element Procedures 9.2.5章を参照して下さい。

板金成形の典型的な事例では、 スプリングバックをシミュレーションするために、加工過程の最後で陽解法から陰解法にリスタート解析が行われます。

このニュースでは、ブロックと片持ち梁間で数回の 衝突が起こる動解析の例を紹介します。 上の動画で示されているシミュレーションでは、全体を通して陰解法が使われていますが、 衝突による急激な変化を正確に捉えるために、衝突時とその前後には陽解法が使われています。




片持ち梁先端の変位



ADINAでは、 陽解法のみ、あるいは陰解法のみを使って、この問題のシミュレーショ ンを行うこともできますが、衝突の時に一時的に解析タイプを切り替えることで より効果的な解析ができます。

ADINAの並列処理を用いた、陽解法−陰解法に よる動的シミュレーションで、 多くの問題で効果的かつ信頼性の高い解析を行うことができます。


Reference

  1. K.J. Bathe, Finite Element Procedures, Prentice Hall, Englewood Cliffs, NJ, 1996.




Copyright(C) 2004 NewtonWorks Corporation. All Right Reserved