多くの工学的な構造解析において、高温条件が引き
起こす熱応力に直面することがあります。これらの構造条件は、しばしば流体の流れとも連成しています。こ
のような熱流体構造の完全連成解析にはADINAを効果的に使用できます。
流体は、ADINAの通常のCFD機能でモデル化
され、構造のモデル化には、大変
形、非弾性効果、接触といったADINAで使える全ての非線形性を含んでいます。一般的なFSI機能によって、熱と完全連成したFSI計算が行われ、構造
の熱、変形と応力、流体の熱、圧力、応力と流体速度が算出されます。
今回のニュースでは、これらの機能を説明するため
に、上のようなパイプの解析を紹介したいと思います。上の概要図ではジオメトリと境
界条件が示されています。
熱を持った流体がフレキシブルなパイプを流れま
す。パイプは流体によって熱せられ、
流体圧力による荷重を受けます。パイプの熱と変形、応力は、流体の熱と流れとともに解かなくてはなりません。流体はFCBI-C要素で、構造はMITC9
シェル要素でモデル化しています。
流体と構造のメッシュは以下に示します。またいく
つかの計算結果も一緒に示します。
この解析結果によって、熱流体構造の連成解析において、ADINAで使える強力な機能が実証されました。
流体メッシュと速度プロット
流体圧力と温度プロット
変形を誇張表示したソリッドメッシュと熱ひずみプロット
相当応力プロットと温度プロット
塑性フラグプロットと累積相当塑性ひずみプロット
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