この例では、ADINAの新しいMultiple Reference Frame機能を用いて流体問題を解いていま
す。
下に問題のイラストを示します。2つのプロペラが異なる周期
(Ω_2/Ω_1 = 6)で回転している3次元の流路を流体が流れます。流入口には法線トラクションを与え、同流入口の下半分には異なる物
質の流入(質量比として)を指定しています。シミュレーション中は、静止したメッシュが用いられていることが次の図で示されています。中
心断面での圧力プロットもその次の図に示します。上のアニメーションは、同断面での物質輸送を表したものです。
この問題では、プロペラの領域と主流の間の流れには、時間による変化がないと仮定し
ています。プロペラ
の動きの代わりに、プロペラは静止したものとして、それに等価な力をそれぞれのReference Frameに与えています。
問題の概要

流体メッシュ
中心断面における圧力プロット
一般的に、ある部分が回転したり移動したりする問題には、ADINA
CFDでは、二つの手
法
が使えます。もし、非定常的なふるまいが強いのなら、
スライディングメッシュをもちいて時々刻々の非定常解析を実行すべきです。しかし
ながら、それが弱いふるまいであるのなら、ここで示したようなMultiple Reference Frame機
能を用いたほうが効率的です。