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◆Remarks on the Shell Elements in ADINA
ADINA のシェル要素について

ADINAで利用できるShell要素はMixed Interpolated Tensorial Components(混合補間されたテンソル成分)に基づいており、それゆえにMITC要素として呼ばれます。この要素はここ20年程かけて開発され、 数値実験及び数学的に広く解析されてきました。下のリファレンスをご覧下さい。(さらにリファレンスのその中)

信頼性と有用性を総合的に考えると、この要素は、シェル要素を使える解析において、ベストかつ最も強力です。ADINA v.8.3での要素は以下になります。

・ MITC4要素は4節点のShell要素です。一つのオプションが利用できます、それはこの要素が面内方向の曲げ挙動を改善するために非適合モードでも使 用できるということです。これは最もよく使われる要素です。

・MITC3要素は3節点のShell要素です。これはアイソトロ ピック要素で、一般的にはメッシュに3角形の要素が必要な場合にMITC4要素と共に使用されます。

・MITC9要素は9節点のShell要素です。9番目の節点は中心 の節点であり、隣接する要素と繋がっていません、それゆえに要素は8節点要素としてプリポストからアクセスすることも出来ます。

・MITC6要素は16節点Shell要素です。これは計算上最もコ ストがかかる要素ですが、粗いメッシュで高い精度を得ることが必要とされる時には、あまりコストはかからず、非常に優れた要素となります。


ADINAのメッシュジェネレータは非常に複雑なShell構造でさえ、ほとんど四角形要素のみでShell要素を生成することが出来ます。たいてい四角 形のMITC4要素が使用されますが、四角形MITC9やMITC6要素も非常に実用的になります。

全ての要素はもちろん不正なゼロエネルギーモードを含まず、良い収束挙動を示します。

全てこれらの要素は線形解析、大変形、大ひずみ解析(例えばShellの崩壊やメタルフォーミング問題のシミュレーションで)で使用することが出来ます。

厳密な意味でのShell要素の数値的及び数学的な評価について、下のリファレンスに記述されています。ここでは文献などでよく使われるシンプルなテスト が、Shell要素が本当に信頼できて有効であるか確認する為には充分ではないことも示されています。

リファレンスでは適切な追加テスト問題が提案され、解析されてきました。これらの追加テスト問題は完全にShell要素の信頼性と有効性を判断するために 解析するべきですが、我々はここに一般的なテスト問題(プレツイスト片持ち梁問題)で得られた結果を示します。これらは単純によく知られた線形解析テスト において要素の機能予測を立証するためにしばしば文献で使用されています。

下の図はプレツイスト片持ち梁問題の検討及び、ADINAのさまざまなShell要素を使用して計算された先端変位(とても細かいMITC9要素メッシュ によって得られた解との比較)を示します。粗いメッシュでさえ優れた予測が得られます。二つのみのMITC9 Shell要素のモデルがたった2%の誤差を与え、たった一つのMITC16 Shell要素のモデルもまた同様です。


変 形前のプレツイスト片持ち梁モデルの1×2 MITC9要素メッシュの3つの異なるビュー、
L = 12 m、b = 1.1m、厚さ = 0.0032 m、先端にZ方向の面内せん断荷重






References

K. J. Bathe, Finite Element Procedures, Prentice Hall, 1996.

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