シール性評価(ADINA ガスケット ゴムシール RSCalc)

シール部品はあらゆる機械や装置において利用されており、重要かつ必要不可欠な存在です。内部の液体や気体の外部への漏れを防ぐだけでなく外部からの異物の侵入を防ぐ働きもするため、きちんとシールされていないと思わぬ事故や故障につながります。機械の性能維持を図る上でも、CAEを利用してシール性能評価を行うことは重要なアプリケーションの1つで、精度の良い評価を行うことは非常に価値のあることです。

シール部品は単体としての性能だけでなく、周囲の部品に組みつけたアセンブリ状態における性能も重要となるため、接触を正確に表現したアセンブリ解析が必要となります。また、オイルシールなどに代表されるように素材としてゴム材料が多用されるため、非線形性が強い特性を示すことも少なくありません。

ニュートンワークスでは、接触・材料・大変形といった強い非線形性を正確に考慮したシール性能(シール面圧・シール部品応力など)評価を行っています。 また、部品としての性能評価だけにとどまらず、計算されたシール面圧から弾性流体潤滑(流体の漏れ量や膜厚など)を計算できるツール開発も行っています。

取付け工程を考慮したゴムのOリング

Oリングは圧縮した状態で溝に装着され、油や水などのシールとして使用されます。ボルト締めすることでOリングを圧縮しますが、この工程も考慮することで、より現実に近い状態での評価を行うことができます。

ガスケット材料

ガスケット材料はガスケットのもつ圧縮復元特性を直接入力することができます。複雑なビード部分の形状をモデル化する必要がなく、簡易的な形状で特性を表現できるため、アセンブリの解析に有効です。

成形解析

ガスケットの圧縮復元特性は実験で得ることもできますが、成形工程を考慮した解析を行うことで解析からその特性を得ることも可能です。この工程でよく見られるスプリングバック現象なども合せて評価できます。

eSeal

主にシール面圧の計算を目的とした軸対称製品専用ツール。
軸対称に限定することで解析専任者でなくても簡単にシール部品の性能評価を行うことができます。

RSCalc

ラジアルシール摺動時の弾性流体潤滑を計算する専用ツール。
シール面粗さやFEMから計算されたシール面圧を入力し、流体膜厚・漏れ量などのシール特性や摺動抵抗の予測することができます。