無人飛行機の空力解析
2014.4.30 Aerodynamic Analysis of an Unmanned Aerial Vehicle
アニメーション再生中、画面右下にマウスカーソルを合わせ、「Full Screen」アイコンで拡大できます。
無人飛行機(UAV)の利用は過去数十年から増加しています。胴体の形状、翼の形状からなる無人飛行機の空力特性は、飛行距離、飛行時間、輸送能力といった性能に極めて重要なものです。空力特性の最適な組み合わせを見出すことはいつも求められています。
本文は、エンジニアがプレデター(アメリカ空軍の無人戦闘航空機の別名)のような無人機の周りの気流を解析して、空力特性を調査するのにADINA CFDがどのように活用できるかを紹介します。
図1は、無人機の3D形状です。この無人機は長さ8.2m、両翼14.8mです。

無人機のCAD形状はAUIに読み込まれ、流体モデルが作成されます。境界の影響をできるだけ無くすために、図2に示すように、外側の境界は無人機から十分に離れたところとします。

解析は安定飛行中の気流を解析することにします。無人機の飛行速度は150km/sとします。この速度は、空気の音速に比較して相対的に十分に小さいので空気は非圧縮性と仮定します。
気流は大きなレイノルズ数になるため乱流です。乱流モデルは、k-ωモデルとしました。200万個のFCBI-C要素を用いました。図3に示すように、無人機周りに正確さを期すために十分に細かいメッシュが必要となる一方、計算コストを減らすために機体から離れた領域ではより荒いメッシュとします。

解析は、DMPで8コアのPCで計算しました。
図4~7に興味深い結果を示します。上の動画は、無人機の表面の圧力のバンドプロットを見るためにAUIの{fast graphics mode}(FGM)を用いてお見せしています。これらの結果は無人機の空力特性をエンジニアが評価する上で役立つものです。




同一のプラットフォームで広範囲な問題に対するプリポスト処理と強力な計算能力を組み合わせたADINA CFDは、計算流体動力学の問題を解く 優秀なツールです。
キーワード
空力、無人機、UAV、CFD、DMP、分散メモリ処理、並列性能、プリ処理、ポスト処理