ADINAへのダイレクトFemapインターフェース - 3Dボルト

2013.3.15 Direct Femap Interface to ADINA - the 3D-bolt

ADINAでは、3Dボルト要素によってボルトを正確にモデル化することができます。 ボルトはテーブルで指定するbolt-faceまたは、bolt-shotening(ボルト締め)のオプションをともなう3次元ソリッド要素でモデル化します。 また、3Dボルトの境界上で接触をモデル化することができます。

今回のショーケースでは、振動解析のリスタートに続き、3D要素でモデル化したボルトを持つブラケットの非線形静解析を実行するための ADINAへのダイレクトFemapインターフェースの使用方法を説明します。

図1ではブラケットのアセンブリの形状を示します。 上部と下部のブラケットはボルトとナットと結合しています。

図1 ブラケットのアセンブリの解析

有限要素モデルでは、全体のブラケットのアセンブリに弾性材料モデルを用いた四面体ソリッド要素を使います。 最初に、ブラケットの2つの部分は2000Nのボルト張力で締め合わせています。 それから図2で示すように上部のブラケットの頂点に1MPaの圧力荷重を適用しています。 図3はボルト、上部のブラケット、下部のブラケットの間で定義される結合(接触面)を表します。

図2 ブラケットのアセンブリの有限要素モデル
図3 ブラケットのアセンブリの接続

ADINAの3Dボルト要素を使うことによって、ユーザーは図4で示すように様々なモデリングのオプションを指定することができます。 図5では、3Dボルト平面と荷重手順の定義方法を示します。

図4 Femap-TRANSORにおける3Dボルト要素の定義
(a)
(b)

図5 Femap-TRANSORにおける(a)3Dボルト平面と(b)荷重手順の定義

図6はボルトの初荷重と適用した圧力が与える影響を、フォンミーゼス応力のバンドプロット図で示しています。

図6 ブラケットアセンブリの変形をフォンミーゼス応力表示

上の静解析に続いて、固有値解析もボルト荷重、適用した圧力、接触条件を伴った変形形状で実行します。 バンドプロットで全体変形の1次のモード形状を、一番上の動画で表現しています。

プリ処理からポスト処理までの全体解析を、ADINAへのダイレクトFemapインターフェースを使ったFemap環境下で実行しています。 したがって、Femapとすでに親しみのあるユーザーはADINAの高度な機能を、簡単に効率的に使用することができます。

キーワード

Femap、Nastran、プリ処理、ポスト処理、ボルト、接触、振動解析、CAD、CAE