TMC解析を用いたADINAへのFemap用ダイレクトインターフェース

2012.11.30 Direct Femap Interface to ADINA with TMC Analysis





TMC解析を用いたADINAへのFemap用ダイレクトインターフェース


ADINAのFemap用ダイレクトインターフェースによって、 私たちのユーザーが産業で一般的に使われているサードパーティーのプリポスト処理のパッケージに柔軟にアクセスできるようにします。 一つの重要な特徴はADINAの熱?構造カップリング解析で利用できるADINA TMCの使用方法です。 今回のショーケースでは、プリポスト処理のためのFemapを使ったゴムブーツのTMC解析を紹介します。

ゴムブーツは例えば、自動車産業のドライブシャフト上の等速ジョイントのように 自由度を持つ接続部の保護のために多くの産業界で広く使われています。 ゴムブーツの有限要素解析は大変位/大ひずみ、ゴム材料の非圧縮挙動、ブーツ表面の自己接触および軸とブーツとの間の3D接触が必要になります。 さらに、図1のように、エネルギーの消失によって、ゴム材料は負荷-除荷サイクルで温度変化を受けています。

図1 負荷-除荷サイクルでの消失の影響


ゴムブーツとシャフトの形状モデルは、図2で示すようにFemapで作られています。 有限要素モデルでは、ブーツに対してはMooney-Rivlin材料モデルを用いたADINAの3Dシェル要素を、 シャフトに対しては弾性材料モデルを用いた3Dソリッド要素を使います(図3を参照ください)。

図2 ゴムブーツとシャフトの形状モデル


図3 ゴムブーツとシャフトの有限要素モデル


図4はVon Mises応力のバンドプロット図を用いたゴムブーツの変形を示します。 図5は温度分布を示しています。また、上はその動画です。

図4 ゴムブーツのVon Mises応力のバンドプロット図


図5 ゴムブーツの温度分布のバンドプロット図


プリ処理からポスト処理まで、全体の解析はADINAへのダイレクトインターフェースを使ったFemap環境内で行われています。

ADINAのFemapインターフェースの使用方法のチュートリアルについては、を参照ください。

十分認識されている通り、信頼でき、かつ効率的なプロポスト処理は、有限要素解析では非常に重要です。 ADINAへのFemap用インターフェースの重要なところは、 すでにFemapに精通しているFemapユーザーは、わずかな手間でADINAの強力な解析機能を利用できるところです。


Keywords:

Femap、プリ処理、ポスト処理、ゴムブーツ、3Dシェル、Mooney-Rivlin材料、熱?構造カップリング、接触、CAD、CAE