レプシロ型コンプレッサのFSI解析

2011.11.15 FSI Analysis of a Reciprocating Compressor



valves of compressor


FSI Analysis of a Reciprocating Compressor

レシプロ型コンプレッサのFSI解析


レシプロ型コンプレッサとはクランクシャフトでピストンを駆動し気体もしくは液体を 高圧に圧縮するのに利用します。(文献参照)

コンプレッサの動作中は、排出弁と撓みどめの間の衝突でかなりの騒音 が生じてしまいます。(図1と上の動画を参照) この騒音を抑えるためにコンプレッサ内の メカニズムを調査する必要があります。給入弁はかなり柔らかく、かなりの量の気体あるいは 液体が給入されるため流体の流れと構造の変形が強く結びついています。 したがって、流体-構造相互作用解析を行う必要があります。

このニュースでは、冷蔵庫のコンプレッサの流体-構造相互作用解析の結果をお見せします。 図1は、I-DEASで作成したこのシステムとADINAに読み込んだ形状です。このシステムの各バルブを示します。


(a)


(b)


図1 (a)流体モデルの形状;I-DEASのモデル(左)とADINAのモデル(右)    (b)給入弁、排出弁、排出弁撓みどめ


モデルは、給入弁と排出弁撓みどめの表面にFSI境界を定義しています。ピストンの表面は移動境界を 定義しています。その他の構造部は剛体としています。冷媒はナビエストークスの圧縮性流体とします。

先頭の動画は給入弁と排出弁と排出弁の撓みどめのミーゼス応力を示しています。 給入弁の大きな撓みと排出弁と撓みどめの衝撃には意味はありません。


上の動画は稼動中のコンプレッサの中の速度ベクトルを示しています。

図2は排出弁、給入弁、排出弁撓み止めの変位の時間変化です。

図3は実験とADINA-FSI解析から得られたコンプレッサの体積変化に対する圧力を示しています。 ADINAより得られた結果は実測データとよく一致しています。




図2 給入弁、排出弁、排出弁撓み止めの撓みとピストンのストロークと給入弁とピストンの間の距離




図3 体積に対する圧力変化;ADINA FSIの結果と実測データの比較



FSI解析およびその他については、

ADINA Fluid-structure Interaction

を参照してください。産学で行われているこのよう計算のADINAの利用が示されています。

文献

Wikipedia: Reciprocating compressor



Keywords: レシプロ型コンプレッサ、冷蔵庫、弁、圧縮性ナビエストークス、流体-構造相互作用、 FSI、強連成、I-DEASデータ



協賛:韓国 ableMAX